- 2018-11-01 (木) 10:23
- お役立ち情報
移転をする前に必要なこと
まずは今まで借りていた管理会社に解約通知を出します。これは通常のオフィスなら6カ月前に出しますが、小さな事務所の場合は3カ月前に出せば良い場合もあるので、敷金や委託金の返却時期と併せて賃貸契約書の内容を確認しておきます。
続いて新オフィスへ入居できるかどうかの確認を行います。特に新築の場合は非常に重要になるので、見学の際にしっかり確認をしましょう。
次に原状回復のための工事の手配を行います。これは契約の中に入っていることがほとんどのため、必ず行うことが求められます。工事業者が指定されていない場合は自分で業者を探す必要があります。民法には原状回復を行うのは引き渡し当日までと定められているので、移転の2カ月前までには工事の発注を済ませておくようにしましょう。
見積もりの際には管理会社と原状回復の範囲を確認しながら見積もりを行います。床の傷一つでも、管理会社によって周辺の修理で済ませる場合と床全ての張り替えが必要な場合とがあるので、後々トラブルにならないようしっかりと確認をすることが大切です。
オフィスの什器は新しくする場合、オフィスのレイアウトを決めて新しく買い直すものとリースするものとを洗い出し、それぞれ発注を行います。そして今まで使用していた什器を廃棄しますが、現在では中古の買い取り市場も盛んなので、買い取ってもらうと移転費用を安く抑えられます。
この作業はレイアウトが完成してから1カ月の間に行うことが一般的です。
新しいオフィスの選び方
まず、数年後の会社の規模がどれくらいになっているかを予想しましょう。ベンチャー企業の場合は現在の従業員数で新しい場所を決めてしまい、すぐ手狭になって移転を繰り返すケースがあります。数年後の人員に合わせて、余裕を持った広さの部屋を借りるようにすると長く使えます。
また、新しく移る際の費用としては契約金の他に内装費や什器代、引っ越し代も掛かるので、それらも含めて予算を組むようにします。
条件と予算が決定したら実際の物件探しが始まります。昔は不動産屋や会社間のつてを頼って物件を探すことがほとんどでしたが、現在ではインターネットによる無料検索が広く使われていますので、活用をすることがおすすめです。なお、同じ物件でも紹介業者によって契約金が異なる場合があるので、複数のサイトを見比べるようにしましょう。
物件が決まったら申し込みを行いますが、申し込みは自分たちが入居する際の意思表示となります。敷金や礼金の減額やお手洗いの改装など、自分たちの主張を最大限提示しておくことが大切です。申し込みの際には決算書や会社謄本など審査の書類をメールでやり取りする必要があります。必要になる書類はほとんど同じですので、しっかりとセキュリティを掛けてメールで送付をしてください。双方が納得し、条件が整えばそこで契約を行います。規模や工事内容にもよりますが、原状回復などのために1カ月程度は重複期間を設けます。申し込みのときとは違って契約の際には書類の原本、それも取得して3カ月以内のものが必要になるので注意をしましょう。
オフィスの引っ越し当日からその後の流れ
まずは作成したレイアウトに基づいて内装や設備、インフラ工事を行います。昔はそれぞれ別の工事会社に依頼する必要があり調整が大変でしたが、最近ではワンストップで発注をできる業者も増えてきました。そのためスピーディーかつ割安に工事を発注することができます。それと同時に引っ越し業者を複数社あたって見積もりを作成し、実際に引っ越しを頼む業者を選定します。これは2カ月前までに行います。
次に社内で行う作業ですが、まず社員全体に引っ越しを行うことを通達し、引っ越しの際に行う作業を割り振ります。そして取引先に1カ月前までに移転案内を発送し、封筒や名刺など各種印刷物の発注をします。コンピューターに関しては安全のために業者にバックアップを依頼し、使わないものから順次梱包していきます。そして当日は積み残しや搬入トラブルがないかしっかり立ち会って引っ越しを行います。
引っ越しが終わってからもやることはまだまだあります。官公庁への届け出は引っ越しをした後に行いますが、書類は1カ月前には用意しておいたほうが良いでしょう。これは自分で行うよりも日頃からお付き合いのある行政書士や公認会計士にお願いするほうが確実です。
その後に、通信やライフラインの手続きとリース会社への住所変更手続きが必要です。原状回復工事を行い、古い事務所を管理会社に返却してようやく引っ越し作業が完了します。
小規模な会社でしたら担当部署で作業を分担させれば自分の会社内でもなんとかなりますが、規模が大きくなってくると爆発的に人手が必要となってしまうため、現在では引っ越し業務全般をアウトソーシングする選択もあります。通常業務が忙しくて時間が取れない場合や、経験がなくどれから手を付ければ良いかやって見る段階になって不安になるケースもあるので、確実に引っ越しを行う場合にはアウトソーシングをすることが最善の方法です。
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